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作品レポ:004
それぞれの一文キャプションをご紹介してきた「作品レポ」ですが
今回で全ての作家さんの分となります。

展示は残すところ1/25(火)26(水)の2日間のみです!
お見逃しなくー。

ではまずギャラリー入って左側、芳名帳の近くにある作品から。

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●蛙月庵(プリントゴッコ)
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「金魚はおさかなの中でも、何時も燃えているようなおさかななのよ、
 からだの中まで真紅なのよ。」(蜜のあわれ/室生犀星)
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蛙月庵さんは和風の額縁に小さな作品を並べてくれました。シートもそうですが作品のイメージにとてもマッチしています。

そのままギャラリー左側の壁面の方をぐるっとご紹介します。

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●タダジュン(紙版画)
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ビールが飲みたくて死にそうだ、ハリウッドの風の強い午後 人生のために、
人生のせいで死にそうだ 床の 小さな赤いラジオの交響曲に耳を傾けながら。
(モノマネ鳥よ、おれの幸運を願え/チャールズ・ブコウスキー)
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銅版画での参加…とばかり思っていたタダジュンさんですが、なんとオープニングパーティーのときに「紙版画」であると判明しました!ということで今回唯一の紙版画での参加です。

お隣は小林さん。

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●小林葉子(木版/プリントゴッコ)
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フーアーユー?  テ・ル・ミィ
アイル・テル・ユウ
鏡の中から霧が晴れるように不思議な風景が現れてきた。(裏庭/梨木香歩)
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かわいらしい作品の小林さんコーナー。棚には題材となった本を2冊置いています。

次は廣瀬さんと田中さん。

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●廣瀬理紗(木口木版)
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薔薇ノ木ニ 薔薇ノ花サク。ナニゴトノ不思議ナケレド。
薔薇ノ花。ナニゴトノ不思議ナケレド。
照リ極マレバ木ヨリコボルル。光リコボルル。(薔薇ニ曲/北原白秋)
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木口の緻密な仕事を見て取れます。飾ってあるのは1点ですが、シートに違う作品もあるのでご覧になってください。

●田中清代(銅版画)
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僕は気をとりなおして「失礼しました!いえね、ちょっとうたた寝をしておりまして。
しずかに歩いてらしたし、ノックが聞こえなかったんです」といって大きく扉をひらいた、
けれどそこには真っ暗闇。だあれも、いない。(大鴉/エドガー・アラン・ポー)
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田中さんは本を題材にしたものと、一文キャプションには載りませんでしたが創作したものの両方作ってくれました。

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●広瀬ひかり(銅版)
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たいくつ・・・
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広瀬さんは鮮やかな色のカエルの作品。版数も多いです。ご自身で創作された文(世界?)になります。

以上で全ての作家さんの一文キャプションの紹介が出来ました!
いかがでしたか〜?

これを機に、気になった本を読んでみても引き続き面白いかもしれません。
# by eqip | 2011-01-24 01:15 | ◆BOOK METRO@ポポタム(終)
本日お休み(明日もお休み)
ブックメトロの会場ポポタムは、本日と明日(日月)はお休みですー。
気をつけてください。

本日お休み(明日もお休み)_b0191022_123787.jpg

写真はオープニングの松本さんライブの様子。
もう一週間経ちました。
# by eqip | 2011-01-23 12:06 | ◆BOOK METRO@ポポタム(終)
作品レポ:003
本日も無事一日が終わり、残すところあと2日となりました。
2週間あっという間です。

★明日、明後日の日月はポポタムお休みですので気をつけてください。

それでは作品紹介の続きを更新します。
ギャラリー内の作品がまだまだ沢山あるのですよ〜。

ギャラリー入って右回りにご紹介します。
まず角に早川さん(左)と山本さんのコーナーです。

作品レポ:003_b0191022_22462033.jpg

●早川純子(木口木版)
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インドネシア、ジャワ島の伝統芸能“ワヤン・クリ”(影絵芝居)で、よく演じられる長〜いお話『マハーバーラタ』と『ラーマーヤナ』。その中のお話から今回の蔵書票をつくりました。
もともとインドの神話ですが、ジャワに渡ってお話の内容が独自に膨らんでいるそうです。
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早川さんは大好きなワヤン・クリを普及すべくもっと詳しい紹介文も作ってきてくれました!ぜひギャラリーで入手してください。楽しいイラスト付きなのですよ〜。

●山本佳奈枝(銅版画)
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「うん。大空を飛んでいたの。昼間の太陽みたいに燃えながら。夢の中でだよ」
アヒルの神。大アヒルが空から燃えて降りてくるさまを。
それはおそらくサー・フランシスだ。(Out in the Garden/フィリップ・K・ディック)
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山本さんはハッキリとした色使いの銅版画作品。先日のオープニングでガレット・デ・ロワの幸運を手にしましたよー。

お次はこだまさん(左)と坂田さんの作品。
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●こだまあゆみ(型染め)
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どの家庭にもアート用のテーブルがあって、その上にはいろんな物が一つ一つ置かれていて、その家の人たちは、その物を非常に注意深く観察したり、その物に出会ったりすることができる。
(パパ・ユーアクレイジー/ウィリアム・サローヤン)
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今回唯一の型染めです。布にするのと同じように糊で防染しながら制作するそうです。ちょっと変った飾り方のがあるのですが、型染め特有のものみたいです。

●坂田季代子(銅版画)
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マフェットちゃん びっくりぎょうてん でっかいクモに 目ん玉からはゴールドフィッシュ
なにが なんだか わかりやしないよ そうさ これが ぼくらの世界  これが ぼくらの
マザー・グース    (マザー・グースの唄=おもにイギリスの作者不詳の伝承童謡のこと)
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これまでにも書票を作られてきた坂田さんの作品。細かい繊細な作品です。マザーグースという題材も奇跡的に重なりませんでしたね〜。

次は伊津野さんの作品。

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●伊津野果地(木口木版)
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「うまくいったぞ、胸は完全に風景に溶け込んだし、自分の目線もカモメか鱈の視線ぐらいの重みしか持ちはしなかった」
「だが、こんなふうにすることが、ほんとうに正しいのだろうか?」 (パロマー/イタロ・カルヴィーノ)
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今回木口木版の方は3名いらっしゃいますが、どの方もそれぞれ違った木口の表現で面白いです。
伊津野さんのはシンプルで潔く活版みたいな圧を見て取れます。並んでいる本は伊津野さんが題材にした本たちです。

ギャラリー右側の壁の一番奥は中沢さん。

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●中沢美帆(木版)
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さあ、それでは、眠りの精のオーレさんがまいばん、ヤルマーという名まえの小さいぼうやの
ところへきて、どんなお話をしてくれたか、それをきくことにしましょう。 (火曜日のお話)
(眠りの精のオーレさん/アンデルセン)
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意外にも今回中沢さんのみだった板目木版。木のあたたかい素朴な質感が伝わります。


つづきは明日にでも更新しま〜す。

EQIP 永島
# by eqip | 2011-01-22 23:17 | ◆BOOK METRO@ポポタム(終)
今週末
EQIP永島です。
今週末1/22(土)23(日)はポポタムも参加している「わめぞ外市」が開かれます。
「わめぞ外市」とは、早稲田・目白・雑司ヶ谷近辺で本のお仕事をしている人たちの集まりだそうです。
詳しくはこちらのサイトで↓

●「わめぞ外市」
http://d.hatena.ne.jp/wamezo/

でも何度も告知してますが、23(日)はポポタムはお休みですので気をつけて〜!
誰かしら来ポポされる方がおるのではないか??とエキップ一同心配しています…。

そんなときは近所の目白庭園で心を和ませてください。

今週末_b0191022_1853157.jpg
カモがおります。暖かい日はひなたぼっこにちょうどいいです。

ちなみに月曜もポポタムはお休みです。
そして月曜日は目白庭園もお休みなので(第2第4月曜定休)癒してくれる庭園もありませんのでご注意を…。
# by eqip | 2011-01-21 18:54 | ◆EQIP書簡
作品レポ:002
EQIPの永島です。
今度の日月はポポタム定休日なのでお間違えのないよう、くれぐれもご注意を〜。

さて先日松本さんが紹介してくれた店内の展示作品の一文キャプションをご紹介したいと思います。

まずはポポタムに入ってすぐの棚にある松本さん作品コーナーから。

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●松本里美(銅版画)
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諸君、偉大なる博士は風となったのである。風である。然り風である風である風である。
それでは僕は、さらに動かすべからざる科学的根拠を附け加えよう。この日、かの憎むべき蛸博士は、
恰《あたか》もこの同じ瞬間に於て、インフルエンザに犯されたのである。(風博士/坂口安吾)
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主にタコに主軸をおいた作品で面白いです。挿絵をされたスウェーデンの民話本とそのイメージの蔵書票もあります。

次はポポタム入って右側にある本棚のふたつ、坂本さんと柿﨑さんの作品です。

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●坂本久美子(銅版画)
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彼女の話を聞きたければ
窓を開いて、風を入れてごらんよ、それでじゅうぶん。
(アリスの不思議なお店/フレデリック・クレマン)
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雰囲気のある作品です。題材となった本を一緒に添えて展示しています。この本もきれいです。

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●柿﨑かずみ(銅版画)
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その庭は、程々の大きさの四つの温室からなっており、ちょうど5階建てビルのベランダ辺りから、手を伸ばせば届きそうな案配のところに、ぷかりと浮いているらしいのです。
真ん中には、やはり程々の大きさの青い池があるそうです。(庭巡りの話)
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柿﨑さんは今回ご自身で物語を作ってくれました。本棚を箱庭的に作家の世界観でしたててくれています。

次はポポタムに入って左側にあるわださん、濱中くん、阿部さん、溝上さんコーナー。
壁にあるのがわだときわさん作品(左)、濱中大作さん作品。手前が阿部真弓さん作品です。

作品レポ:002_b0191022_189532.jpg

●わだときわ(リトグラフ)
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箱の中のほんたちのために
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ここの壁はリトコーナーですね〜。
わださんはご自分で漉いた手漉き和紙を使って、そこにリトグラフをしています。色んな形がかわいいです。

●濱中大作(リトグラフ)
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とにかくその本をつかみ取って。どこでもいいから夢中で一節を読んだ。
「とは言わぬよ道すがらの花よ 雪の降る日や海の鳴く日やぞろぞろといで参ってささきの庭に集うウミツバメや」 (ブックメトロ/濱中大作)
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EQIPリーダーの濱やんは「ブックメトロ」というタイトルで文章を創作してくれました。作品はバレン刷りのリトグラフです。

●阿部真弓(銅版画/活版)
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空からおりてくる///【夜】///→→→→→遠くの星。
静かな声 十十十十十 水のゆくえ 小さな結晶
光とともに ………。 点と線 >>> 森のなか∞
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阿部さんも創作文です。視覚的にも面白い詩のような作品。銅版画と活版を組み合わせた作品です。

阿部さんのお隣には溝上さんの作品があります。

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●溝上幾久子(銅版画)
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シー モア グラース、シー モア グラース.....
"Did you see more glass?"(J.D.サリンジャー『バナナフィッシュ日和』より)
グラスの中をよくみてごらん。本からもらった物語、ほんのすこしだけ隠れているよ。
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いつもグラスを描いた作品を制作されているという溝上さん。グラスも添えておかれています。
お手製の銅版画蛇腹本も素敵です。

そして店内正面奥の「BOOK METRO」看板の真下、まさなりさんコーナーになっています。

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●まさなりみゆき(ステンシル)
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 イヌは、生が苦痛であるとかよろこびであるとか定義しようとは思わないだろう。イヌはうれしくてたまらないと、全身で叫んでいる。ねえ、今日もこうしていてほんとうに楽しいじゃありませんか、といっている。わたしはその姿を見て、とてもいいじゃないかと思った。(イヌ/三木卓)
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まさなりさんは犬をモチーフにした作品をいつも制作されていて、今回は犬を飼っていた作家がテーマです。古本ユニットの活動もしてるので、ご自身が選んだ犬関係の本も一緒に置いています。

店内の作家さんは以上でした。
次はギャラリー展示組の一文もご紹介しますー。
# by eqip | 2011-01-21 18:28 | ◆BOOK METRO@ポポタム(終)